現在、押井の里は「ふるさとアーカイブプロジェクト」を通じて、先人が残してくれた暮らしの知恵を「押井の里」の今と共に記録し、後世に残す活動を行っています。
ふるさとアーカイブの意義
地球上には5千万種を超える「生きもの」が存在しています。必ず死ぬから「生きもの」と言い、その種が存在し続けるためには、次の世代に命のバトンを渡さなくてはなりません。そして、次の世代が生きやすいように環境変化に適応し、進化しなければなりません。「生きもの」が生きる意味は、「次世代」のためと言ってもいいでしょう。
では、最も脳が発達した高等生物を自称する「人」はどうでしょうか。「人」が生きる意味は、各々違っていいと思います。多くの「人」は、「悔いのない幸せな生涯を全うするため」と答えるでしょうが、「次世代が、生きやすい環境を残すため」と答える「人」が果たしてどれだけいるでしょう?
「生きもの」の一員であることを「人」は忘れてしまったかのようです。
「自給家族」は、先人が残してくれた押井の里の有形、無形の歴史資源の断片を拾い集めて導いた「集落存続の方程式」、損得を超越した暮らしの自治の歴史から学び構想したものです。そのような価値ある歴史資源を残してくれた先人には感謝しかありません。それらの記録と共に今を丁寧に記録して次世代に残す。それが「ふるさとアーカイブ」です。
傲慢な「人」は、豊かな暮らしを実現するために、数々の発明をし、未来を生きる「人」のために良いことをしていると思い込んできました。しかしその結果、2030年までに達成できなければ、「人」をはじめ多くの「生きもの」が地球上に存在できないとする「SDGsの目標」を掲げざるを得ないほど地球にダメージを与えてしまったのです。
100年後の未来を見通すことなど誰もできないのです。「ふるさとアーカイブ」は、勝手な予見で取捨選択することなく、過去の記録と今日の社会の有様を忠実に未来に送り届けることを目的として、「人」「歴史」「自然」のカテゴリーで、様々な切り口からデジタル保存するものです。 未来を生きる人々が、アーカイブされた記録の中からヒントを見つけて、あるべき社会の形を創造できるように、今を生きる人々が、ふるさとにより愛着が持てるように、「押井の里百科事典」とも言えるふるさとアーカイブは、終わることなく編集され続けます。
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